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■ 保存修復方針の変更について

 

当工房ではこれまで、絵馬・天井画など社寺に伝わる古典絵画の修復において、

失われた線や顔料を補筆し、可能な範囲で元の姿を再現する修復方法を採用してまいりました。

 

しかし近年、文化財保存の国際的な潮流および国内の修復指針において、

「オリジナルへの非介入」「現状の尊重」「可逆性の確保」がより重視されるようになっています。

 

この理念に基づき、当工房では2026年より、

補筆を行わず、現状を保つ保存修復へと方針を変更いたしました。

 

■ 新しい修復方針

 

1. 元の作品への加筆は行いません。

消失した線・色・形があっても、作品が歩んできた時間の痕跡を尊重し、

修復者の解釈を加えないことを原則とします。

2. 復元が必要な場合は、別素材に再現します。

元の板や画面には手を加えず、

・新たな板

・和紙

などに、当時の技法・顔料を用いて復元画を制作します。

3. 「保存」と「復元」を明確に区分します。

元作品は文化財としての価値を守り、

復元作品は展示・学術資料としてご活用いただけます。


 

■ この方針が守るもの

 

• 作品が持つ 歴史的価値

• 作者の 筆致と精神性

• 経年変化が刻んだ 時間の痕跡

• 将来の研究・修復に向けた 可逆性と透明性

 

当工房は、作品が本来宿している静けさと祈りの気配を損なわず、

そのまま未来へ手渡すことを最も大切にしています。


 

■ 依頼者の皆さまへ

 

「綺麗に戻す」修復ではなく、

作品の生命を守る修復へ。

 

この方針変更により、文化財指定作品や歴史的価値の高い絵馬・天井画にも

より適切に対応できる体制となりました。

 

修復・復元のご相談は、これまで通り随時承っております。

アンカー 2

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